「ふるさとの小径を行く」 -095/168page
糠塚山高山院
糠田、熊野神社より西方へ百メートルほど入った右手に、間口三間、奥行三間半の御堂が建っています。ここが天台宗山門派(総本山は比叡山延暦寺、本山は福島市の永寿山観音寺)に属する「糠塚山高山院」であります。
堂内は、正面に本尊の不動明王を安置し、その前に護摩壇があります。
伝えるところによりますと、高山院の開基は古く、応仁二年(一四六八)室町時代の中期高山院法山法師による開山と伝えられています。
その後、慶長二年、永山法印の代に西京聖護院の末寺となり、明治五年に山門派に帰入し、以来山岳仏教(密教)の弘道に努めてきました。五幸山観音堂の別当はその間の事情を物語っています。