「ふるさとの小径を行く」 -112/168page
摺臼田の春日神社
上手渡字摺臼田山に鎮座まします佐藤氏の氏神で春日神社を中心にして稲荷神社、養蚕神社が祀られています。拝殿はおよそ三メートル四方の小じんまりとした社です。
かって、佐藤家の背戸山に樹齢八百年に及び、根廻りは大の男が五人程でようやくまわし得たという老松があり、その近くに当社が祀られていましたが、そのあたりは稲架をつくったりする所でもあったので現在地に移されたといいます。松の木も今は見られませんが稀代の大木であったようです。
境内には、庚申塔、水神碑などの石塔・石祠があり、そのほぼ中央に、高さ六十センチ・直径二五センチほどの道祖神が祀られています。
当社の棟札には、元文五年(一七四〇)の記録もあり、古くから祀られていたことがわかります。なお、明治初年に「春日大明神」を「春日神社」に改めたといいます。