「ふるさとの小径を行く」 -111/168page
古屋の稲荷神社
赤い鳥居をくぐると小さいながら古屋石川氏の氏神である稲荷神社が鎮座まします。勧請の際の文書が左記のとおり伝わっています。
上手渡村字古屋稲荷神社の事
1. 正一位稲荷大明神安鎮の事
右は本宮奥秘となす處とも懇望により神事を修業せしめ、其の請地たる奥州は伊達郡上手渡村石川氏敷地産子中鎮守に大明神を勧遷し奉る。斎場に於いて祭祀怠るところなく尊信するに於ては豊饒萬福守護あるべきものの仍て如件し
文政三歳辰九月吉日
正四位下泰宿弥親資
山城国紀伊郡伏見
稲荷本宮祠官
正四位下 祓川佐渡守
奥州伊達郡上手渡村字古屋
願主石川氏産子惣中
勧請の様子が明確に伝わる数少ない社です。