「ふるさとの小径を行く」 -125/168page
る山ノ神碑があります。
山ノ神と彫られた下に、屋山継馬、平塚、岡崎、田代の四人の名が刻まれていますが、この碑を立てた武士であるとのことです。四人が狐狩りに出て山中で道に迷い、帰れなくなったとき、山ノ神の加護によってようやく下山することができたことを感謝して建てたものといわれています。
数多くある山ノ神碑と建立の由緒を異にするものです。いずれにしろ、山中には珍らしく大きなもので、建立者の力を表わすとともに、その後、地域の人からも信仰されて今日に至っています。
原の阿弥陀堂
川俣町小島字下ノ町と接する丘陵地の南面で、国道から少し入ったところにあります。桑園の一隅が二間四方くらいの原野になっていて、中に阿弥陀堂の土台石がきちんと残っていますが堂はなく、明治の中頃に建てられた花崗岩の小祠が建っています。祠の右側に「高橋平内」と刻まれていますが寄進者