あだち野のむかし物語 - 033/037page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

その五 親子竹
 観世寺の宝物殿に箱に入れて保存してありますが、一般の人々も観覧することが出来ます。これは二本松市字北向地内にある生駒地蔵尊の傍に生えたものを、掘りとったものです。一本の竹から三本に分かれて生長した、親子の姿に見える珍しい竹です。

その六 親子杉
 親子竹を掘ったあとに、一本の杉苗を植えました。その杉が生長して、太い大きな二本の幹になりました。ところがその二本の幹の間から、さらに一本小さな杉が生長し、「親子の杉」と呼ばれています。

その七 片葉葦
 観世寺の後方五〇〇メートルほどの水田の中に、約二〇平方メートルの小池があり、その周辺には菖蒲や片葉の葦が生えています。
 前九年の役の折り、源義家が弓矢を放ち、つきささった所より水が湧き出して、池になったといわれております。その時生えた葦は、弓矢に片方の葉が切り落とされ、その後ここに生える葦は片方だけ葉がのびて、片葉葦といわれるようになったということです。
安達ヶ原の七不思議


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は安達地方新しい旅実行委員会に帰属します。
安達地方新しい旅実行委員会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。