岩代町町勢要覧 -005/030page
〜Forest green〜
四季をうたう、豊かな自然。
美しい森をつくる豊かでみ ずみずしい緑は、生き生きと した自然を象徴します。そし て、森は古くから町を包んで きました。
豊かな山があり、輝く水が流れる。
雪どけの芽吹き、夏の日差しに輝く水面、
赤や黄色に彩られる秋の山。
こんなにも豊かな自然がここにある。
春、日山の雪がとけ麓 に春風がそよぐ頃、町は 淡いピンクに彩られます。 東新殿地区にある「合戦 場のしだれ桜」は推定樹 齢150年、高さ17m、枝張り25mの大 木です。この場所はかつて八幡太郎義家 と安部貞任・宗任の合戦の地であったこ とから、この呼び名がつきました。毎年 4月中旬ごろたわわに花を開き、人びと を魅了します。
このほかにも町内には三春の滝桜の 子にあたる「福田寺の糸桜」や樹齢 400年を数える「伊三郎桜」など、桜の 名所がたくさんあります。若き日の伊達政宗が居城した「小浜城 址」もその一つで、町民の憩いの場にな っています。ここからは、西に安達太良 や吾妻の山並みが一望でき、緑に包まれ た岩代町を見渡すことができます。
国指定天然記念物の「杉沢の大杉」は、 推定樹齢1000年を超えるともいわ れている高さ50mもの巨木です。また、 県指定天然記念物の「東禅寺のめおと杉」 は推定樹齢600年、高さはそれぞれ47 mと44mの見事な杉で、安達三十三観音 めぐり十一番札所の東禅寺の境内に二 本寄り添うようにそびえたっています。 さらに、伊達政宗の父輝宗が育てた松を 根付かせた、西念寺の「臥龍(がりゅう) の松」は、名前のとおり地をはう龍を思 わせるような見事な枝ぶりです。この松 は3度の大火に遭いながらも奇跡的に よみがえったことから、「三甦(みかえり) の松」とも呼ばれています。日山(標高1057m)から富士山が 確認されたのは平成12年1月10日のこと でした。富士山が見える北限の山」が証 明された日です。天王山とも呼ばれるこ の山の山頂には3つの神社が祭られ、毎 年秋祭りにはそれぞれ三匹獅子舞が奉 納され、この山が古くから信仰の山であ ったことがうかがえます。山頂からの眺 めもすばらしく、東に太平洋、西に蔵王、 吾妻、安達太良、磐梯、那須、二岐など東 北の名山が一望できます。また、初夏に は山頂付近に群生する山つつじがいっ せいに花をつけ、登山者を魅了します。