岩代町町勢要覧 -006/030page
〜Forest green〜
森を尊び、その恵みに感謝する。
人は森を尊び、大地に感謝する。
日の昇る山で御子が舞い、
豊作に神楽を奉る。
守り、伝える伝統の祭り。
岩代町には先人から伝 わる伝統芸能や祭りも多 く、昔と変わらぬ姿で受け継がれています。日々 の暮らしの喜びや願いか ら生まれたこれらの祭りは、町の貴重な 財産であり、これからも大切に守ってい かなければなりません。
400年以上も昔に建立されたと言 われる下長折の諏訪神社には、古くから 「三匹獅子舞」が受け継がれています。勇 壮な囃子に乗せた獅子舞は、戊辰の役で 官軍の兵をもたじろがせたという逸話 が残っています。正月3日の夜に広瀬熊野神社の氏子 たちによって行われる「御田植祭」は、今 でも女人禁制、神事一切他言無用という 決まりが守られているめずらしいお祭 りです。豊年万作を祈るこの祭りは民俗 学的にも貴重で、「三匹獅子舞」とともに 県の重要無形民俗文化財に指定されて います。
毎年5月3日から5日まで3目間に わたって行われる「万人子守地蔵尊例大 祭」は、子供たちの健やかな成長を願う お祭りです。この岩代の地には、今でも 子供の守り本尊の分身である「木彫り の子地蔵」を借り受ける風習が残って いるのです。例大祭には、美しく着飾っ た少女たちが華麗な「稚児舞」を奉納し ます。塩松神社に200年以上も前から伝 わる「小浜の太鼓台祭り」は、紋付袴姿の 氏子たちが神輿にお供して町内を練り 歩くことから「紋付祭」とも呼ばれます。 威勢の良い囃にのせて太鼓台の引きま わしが行われ、夜遅くまで通りは賑わい ます。
万人子守地蔵尊例大祭子地蔵を里帰りさせ、新たに祈祷を受けるために多くの参詣者が訪れる中、美しく着飾った少女たちが愛らしい「稚児舞」 を奉納します。