平成14・15年度版 ふるさと郡山の歴史 -019/041page
郡山には、鯉(こい)という名産品があります。県南鯉養殖漁業協同組合(けんなんこいようしょくぎょぎょうきょうどうくみあい)
代表理事(だいひょうりじ) 熊 田 眞 幸(くまだまさゆき)さんの話鯉(こい)は、とても栄養(えいよう)があって昔から「お産(さん)の時や病気の時」にしか口にできないとても高価な魚でした。そこで「鯉の養殖(ようしょく)」が、今から90年ぐらい前に始まりました。私で、3代目です。現在郡山は、全国で2番目に鯉の養殖生産高(せいさんだか)があります。ここまで盛(さか)んになったわけをお話しましょう。
郡山には、昔からかんがい用のため池や沼がたくさんありました。ところが、1882年に安積疏水(あさかそすい)が完成(かんせい)し、それらの池や沼の水があまり使われずに残るようになります。それを養殖池(ようしょくいけ)に使ったのが始まりです。最初は、えさのやり方や水の管理の仕方がわからず全滅(ぜんめつ)したこともしばしばあったようです。私のおじいさん達は、とても苦労しました。
また、えさが簡単に手に入ったこともありました。郡山は、製糸業(せいしぎょう)(絹糸)(きぬいと)が盛んでした。絹糸を採る時に、さなぎがでます。そのさなぎを鯉のえさにしたのです。さなぎは鯉にとってすばらしいえさです。 わたしも、10年ぐらい前まで使っていました。今は、配合(はいごう)えさを使っています。
鯉は生き物なので、育てるのにたくさんの苦労があります。しかし、理想に近い鯉が出荷できたときが、一番うれしいときです。鯉が給食に出たら残さず食べてくださいね。
鯉についてもっとくわしく知りたいひとはここに問い合わせてみましょう。
●県南鯉養殖漁業協同組合(けんなんこいようしょくぎょぎょうきょうどうくみあい)
郡山市鶴見坦2丁目2-1●または、学校給食に納入している鯉の業者(給食の先生に聞いてみよう)
18ページのクイズの答え 1-D 2-C 3-B 4-A