1999 須賀川市勢要覧 「和 TAIWA」 -002/044page
人と自然が向き合い、語り合うまち。
福島県のほぼ中央に位置する須賀川市。
国道4号を挟んで東西に伸び、市街地は、南北に馬の背のように伸びる丘陵地にひろがっています。東西22.13キロメートル、南北12.68キロメートル、面積154.98平方キロメートル。
西に那須連峰、東に阿武隈地域の山並みを望み、市内中心部を阿武隈川と釈迦堂川がゆったりと流れています。
温暖な気候と肥よくな土地。これら自然の恵みで豊富な作物が実り、また、塩の道が通っていたこともあり、物資の集散地「商業のまち」として古くから開けていました。
鎌倉時代以降は、二階堂氏の城下町として栄えましたが、安土桃山時代、伊達政宗に攻められて須賀川城は落城。その落城をしのぶ奇祭が「松明あかし」。日本三大火祭りの一つとして現在まで受け継がれています。
江戸時代、白河領となってからは、奥州街道屈指の宿場町として隆盛を極めました。松尾芭蕉は『奥の細道』の旅で須賀川宿に8日間も滞在しています。俳諧が盛んなまちでもあったからです。