長沼町勢要覧 -039/044page
観光物産
ながぬま感じて、粋な味わい
藤沼湖
昭和12年着工、13年の歳月を投じ完成 した人工湖。風光明媚で公園として整備 されている。湖のほとりに藤の名所の藤 沼神社があり、丘陵の山ツツジや山桜も 咲き誇る。公園内には、藤沼温泉「やま ゆり荘」や、水と緑のふれあいランド(コ テージ村とオートキャンプ場)があり、 長沼の自然を満喫するのに絶好の環境だ。
中山義秀「碑」の文学碑
「厚物咲」で芥川賞を受けた中山義秀 (1900〜1969)の代表作は、長沼町を舞 台として祖父兄弟の決闘を描いた「碑」。 義秀の祖先が長沼の陣屋侍であったこと から、その文学碑が長沼城址登り口の大 岩璧に建立され、「山間の小さな城下町 に/初秋の風のおとづれを/聞くやうに なつた“碑より”中山義秀」と刻まれ た黒みかげ石がはめ込まれている。
長沼町歴史民俗資料館
田園の中に立つ、白壁・蔵づくり風の 美しい建物は、「山間の小さな城下町」を イメージ。古くは八千年前の遺跡出土品 から、江戸時代の長沼城の古図、明治時 代の高札、大正から昭和にかけての町の 風景・風俗を写した写真など、展示内容 は幅広い。また、長沼とゆかりの深い芥 川賞作家・中山義秀コーナーも設けられ ている。
長沼城址(し)の桜
文応元年(1260年)に長沼中納言隆時 が城を築いたといわれているが明確なこ とは分かっていない。平坦地から約30m の高さの自然石よりなる丘陵にある城址 は、陽春の4月には、山桜、ソメイヨシ ノ、彼岸桜など300本の桜でおおわれ、人 の目を楽しませる。
古舘の桜
樹齢300年以上と推定される紅枝垂桜 は、県内でも有数の巨木。高さは約17m、 幹囲園4.4m。4月下旬の桜の季節には多く の花見客で賑わう。県指定天然記念物。
護真寺の桜
観応2年(1351)に護真寺開祖・本禅 等訳和尚が開山の折に手植えたものとい われている。
樹齢400年の枝垂桜で高さは11.5m、幹囲 4m。県の天然記念物に指定されている。
護真寺の木造宝冠釈迦如来坐像
護真寺は横田にある臨済宗寺院。釈迦 如来坐像は、像高43.2cmの檜材寄木造り、 垂下式、彩色の像で後期宋元様式をとど める。本寺開山の観応2年(1351)前後 の作と推定されている。(県重要文化財)
桙衝(ほこつき)神社
亀居山に鎮座する廷喜式内の古社であ る。中世より鹿島神宮と呼ばれていたが、 明治3年に桙衝神社の社名に改称された。 建物はケタ3間、ハリ間3間の切妻づく りで、いわゆる流造3間社である。本殿 は、県の重要文化財に指定されている。
石背国造神社
明治4年(1871)、国造戸上神社と諏訪 大明神が合祀されて今の称号になる。古 文書などが数多く収蔵されており、石背 文庫として郷土史家に珍重されている。
護真寺
観応2年(1351)本禅等訳和尚が関山 したと伝えられる。宝物のひとつ、不動 明王画像を毎年1月28日に開軸する。本 堂にある「木造宝冠釈迦如来坐像」は関 山前後の作と伝えられ、県指定重要文化 財に指定されている。
永泉寺の広葉杉
杉に酷似していることから別名カント ン杉とも呼ばれている。樹齢は約450年と 推定され、直径1.3m、高さは約38mあ る。温暖性の植物で、寒い東北地方で成 長するのは珍しく、県の天然記念物に指 定されている。