長沼町の伝説 -217/224page

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■ あとがき

編集を終えて

 長沼町には、昔から語り伝えられた口碑伝説が沢山あるが、すでに消えたものや消える寸前のもの もあり、現在の時代ではもはや口伝では残らないであろう。

 昭和四十九年度、長沼町高齢者寿学級の学習の一つに、伝説の分類と採集があった。私がこの項の 講師に依頼されて、採集の手伝いをした。この学級で調査したものを整理して、昭和五十一年度出版 し紙碑として残す事になった。

 学級生が各々自分の地区の調査を担当した。未調査の地区は、青木公民館主事と私が追加調査を行 った。また長沼町に関係ある文献から、多くを引用した。文献には古い文体が多いので、平易な文に したり一部を省略したりした。調査原稿の内容は、厳密にいえば、必ずしも伝説だけでなく史料もあ ったが、特別のもの以外は取り上げて掲載した。随筆や町に関係のない昔話は後日にすることとして 除外した。重複のものは割愛し、二人の話者の話を結び付けたものは話者は二人とした。内容がかな りむずかしい表現があったが、本文を損はないように注意して一部読み易い文体とした。また、多く の調査者が執筆したので、多少文章の表現に変化があって読みにくいと思われるが、了承される事を 望む。

 分類は『日本民俗資料事典』の伝説分類によった。各項目の順序は、特別のもの以外は、勢至堂・江 花、長沼、滝、志茂、小中、桙衝、矢田野、堀込、横田、木之崎の大字の順とした。

 伝説は挿絵がふさわしいが、予算と時間の関係上、現地の写真を重点とした。写真撮影は、青木、


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