石川町の文化財 - 008/010page

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乗蓮寺の銅鐘

乗蓮寺の銅鐘(町指定文化財)

 乗蓮寺は真言宗智山派の寺で、承和3年(836年)に創建され、後に石川氏の祈願寺となったと伝えられています。銅鐘は、元禄10年(1697年)、鈴木庄右衛門信利が大施主となりつくられたものです。治工は佐野の橋本八右衛門であり、このときの住職は中興14世祐源でありました。
 銅鐘の大きさは、総高1メートル15センチ、口径60センチ、江戸時代中期の作品です。

福満虚空蔵堂

福満虚空蔵堂(町指定文化財)

 虚空蔵堂は天正年間(1573年〜1591年)に、石川城主石川昭光の姉・浄仙尼が尾巻山に草庵を結び、山頂に虚空蔵尊を安置し、「権現の本地奥の院」と称したのがはじまりとされています。本尊である虚空蔵菩薩座像は徳一大師作と言われており、丑寅生まれの人たちの守り本尊として厚い信仰を集めています。


谷地の干手観音立像(町指定文化財)

 千手観音立像は、仙道三十三観音札所巡りの第19番札所で、今では廃寺となった正法寺(真言宗)の境内にあります。正法寺は、大同2年(807年)創建と伝えられていますが、縁起については明らかではありません。
 本尊の千手観音立像は、11面42臂で、頭部を前後に、体躯は前後左右に剥ぐ、寄木造で作られています。全高は約1メートル4センチで、木材はカツラが使用されており、地方的要素の中にも洗練された作風がうかがえます。つくられた年代は、鎌倉時代後半と伝えられています。

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鈴木家の主屋及び門鈴木家の主屋及び門(町指定文化財)

 鈴木家は、江戸時代に石川組17ヶ村の大庄屋をつとめ、寛政3年(1791年)には越後の高田藩から郷士に取り立てられました。郷士の特権として江戸時代後期に建立されたものと推定されます。また、自由民権運動によって設立された政治結社「石陽社」の主要なメンバーとして活躍した鈴木荘右衛門・重謙父子の家でもあります。
 主屋の間取りや機能から考えると、当時の農民住居のうちでも、村役人層のものと見ることができ、本町では残り少ない農家住宅として貴重なものです。



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