あさかわまちが生んだ偉人-018/093page

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うに、この世から姿をけしたのです。
富三は、人間としても、実に立派な人でした。温い心の持ち主で、人間性豊かな思いやりのある人でした。人は、常に人間らしく生きなければならないということを、いつも考え、世の中のためにつくすことを信念として、一生をおくりました。
それは、富三が、東京大学の教授になった時の、学生との接し方をみてもよくわかります。常に温い心を持って接し、一人ひとりの学生を大事にしました。また、指導にあたっては、「教育というものは、一人ひとりの力をひき出すことだ。」という考え方で、学生のもっている可能性をひき出すことに努めました。ですから、手をとり足をとりして、あまり細かく教えるということはしなかたそうです。つねに研究心を大切にし、自分の可能性を信じ研究を進めていく態度を大切にする指導をしました。
富三に接した友人や、弟子も、富三の豊かな人間性にひかれ心から尊敬しました。とかく秀才と言われるような人は、理性的で人情にうすいように言われますが、富三は温かい人情の持ち主でもありました。

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