あさかわまちが生んだ偉人-028/093page

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8 富三と母
「おっかさぁ。」と大声をあげて、亡くなった母にすがりつき、泣きくずれる一人の男がいました。周りには、兄弟、親せき、医師など、たくさんの人達がいます。男は、周りをはばかることなく、大声で子どものように泣いています。
この人は、ガンの研究で名高い吉田富三博士でした。富三にとって母は、ずっと心の支えとなってきた人でした。
また、小さい時からいろいろなことを教えてもらい、愛情たっぷりと育てられてきた母でした。きっと、こうした母の思い出が目に浮かび、悲しさがこみあげてきたのでしょう。
富三は、家族をとても大切にしました。特に母に対する思いは強く、いつも母の若いころの写真を持っていました。遠くへ旅行するときなどもポケットに入れておき、母の写真と一緒でした。
富三は、よく友人に
母 吉田ナヲ
母 吉田ナヲ
1877年(明治10年)生まれ
1955年(昭和30年)逝去

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