あさかわまちが生んだ偉人-049/093page
1 けんかのわけ〜心やさしき稔少年〜 城山のてっぺんに、稔が母と二人でこしかけています。殿川が浅川の町をうねるように流れ水面はタ日に照らされて、きらきらと光っています。 「稔、なしてけんかなんてしたんだ。」 母が聞いても、稔はただ、だまってうつむいているだけでした。 今日の帰り道、稔は上級生とけんかをしてしまったのです。 稔と友だちの大作が、歩いていると、「大作、おめえ、おれ家の畑からすいかをとったっぺ。おめ、どろぼうだっぺ。」 稔翁の生家