古殿町勢要覧 -011/027page
どうあるべきか町の福祉の現状と
これからのサービスについて福祉と行政●座談会●
司会 まずはじめに町長から現在の町の 福祉の状況について説明をおねがいしま す。
町長 我が町の現在の福祉の状況ですが、 高齢化が進むなか、ゴールドプランに基 づきまして、ディサービス、ホームヘル プサービス事業、在宅介護支援業務を平 成七年七月一日より、社会福祉協議会に 業務を委託して実施しております。 施設のサービスにつきましては、石川福 祉会特別養護老人ホームへ一〇名の方を お願いしております。
また在宅の寝たきりのお年寄りには、布 団乾燥、入浴補助用具、ベッド、車椅子 などの日常生活用具等を給付し、その介 護者には介護者手当として月額二千円を 支給しています。
町民の健康管理については、総合データ ーバンク事業により、〇歳から高齢者ま での健康管理と保健婦による保険指導を 健康管理事業として実施しています。 また来年四月に実施される介護保険制皮 については、利用者のニーズに添ったサ ービスが提供できるよう検討をしている ところです。
櫛田 私は本来医療が専門ですが、医師 としての専門的立場からの福祉政策につ いて少しお話させてもらいます。
古殿町は石川郡管内では、福祉の事業が 進んでいる方ではないかと思いますが、 県が平成五年に作成した高齢者保険福祉 計画のゴールドプランの目標と比較しま すと目標水準にはまだ少し足りないかな という感じがします。町の現在の老人福 祉サービスはまあまあというところでし ょうか。
今、老人福祉に関しての一番の問題点は、 本来一体となるべき保健、医療、福祉の 横のネットワークがスムーズでない事だ と思います。役場内や町民のネットワー クを密にして、町民のニーズをくみ上げ ていけば、もっと良いサービスが捉供で きるのではないかと思います。
核家族、少子化など社会状況の変化と、 医療、福祉などのサービスの多様化が、 医療、保健、福祉の一体化が必要になり、 そこのところが今、欠けているのではと 思われます。
現在ある施設も、これからの対応には不 十分な点も多くなるし、また施設を利用 するお年寄りにも「余り利用すると悪い」 と遠慮があり、面倒を見る家族も回数が 増えると大変になってくる。この辺をど う改善していくかで、もっとよいサービ スが提供できるのではないかと思います。
また来年から実施される介護保険制度に ついては、お年寄りの中に介護保険制度 が正しく伝わっていない。まず、正しい 制度の中味を理解してもらう。さらに、 町ができるサービスのケアプランを早く 作成し、それに合わせた準備をする必要 があると思います。
司会 それでは、福祉のサービスの利用 状況などについて社会福祉協議会の在宅 介護支援センターの介護福祉士の宗田さ んからお願いいたします。
宗田 福祉相談の窓口となり、本人の状 態、家族の状況に合わせ、できるだけ快 適な生活ができるようサービスを提供し ています。
ディサービスは、登録されている人が一一 〇〇名、一日平均十七名の利用で食事、 入浴、季節の行事などを楽しまれていま す。ホームヘルプサービスは、約四〇名 が利用し、寝たきりの方の入浴希望が多 く、週一〜二回派遣しています。
また、虚弱老人世帯や一人暮らしの方に は、調理や掃除などの家事援助を碇伏し ています。
昨年から、毎日一〜二回おむつ交換をす る巡回型のサービスも提供していますが、 高齢で介護をしている方からは介護の負 担が軽くなったと大変喜ばれています。 日常生活用具の給付事業では、入浴の補 助用具、電動ベッドなどの給付、エアー マット、車いすなどの貸出も行っていま す。
古殿町は、高齢化率が高いのですが、骨