三春の自然-067/070page
三春ダムは、三春町西方地区の大滝根川をせき止める形でつくられる。ここ西方渓谷は、長さ400mほどにわたって、V字谷を形づくっている。
川床のはばは、10〜15m、両岸は30度以上の急斜面、谷の深さは70m以上もある。
基礎岩盤は、主に阿武隈山地に広く分布する花崗閃緑岩でできている。この岩石は非常に堅く、水も漏れにくいのでダムをつくるのには、大変良い場所なのである。ダムの形式は重力式コンクリートダムが採用されているという。提高は65m、提の長さ174mにも達している。
このダム建設によって水没したり移転した土地や建物は次のようになっている。
水没家屋…158戸、土地など…310ヘクタール、
移転建物…中郷小学校、中郷中学校、農協支所、郵便局等。
水没地区…蛇沢、下田、蛇石、根本、柴原、北の内、狐田。
三春町では、ダム湖のまわりを桜の花でいっぱいにしようと、"桜の里"づくりを始め、昭和63年ごろから桜の木を植え続けている。数年後には、ダム湖にも水がたまりダムのまわりは、みごとな桜の花でいっぱいになることだろう。
ダムサイト工事現場