3・4年の社会科 わたしたちのしらかわ - 075/114page
6. きょう土を開く
1 南湖を開く
南湖開(かい)さく碑(ひ)文の意味
南湖は長い間、手入れをしなかったので、いろいろなざっ草がたくさん生(お)いしげっており、あれており、山水の好きな人でもみんな、だれもこの南湖を気にかけないので、つつみはやぶれ、水はもっている。
松平定信(まつだいらさだのぶ)公が言われるには……。「これは、水中にあるどろをとって深くし、つつみのくずれているところを直し、これを強くしてもとのような湖(みずうみ)にすれば、湖は前よりずっとよくなり、水もいっぱいだろう。この水を田に入れて人民(じんみん)の生活を豊(ゆた)かにし、また、多くの人たちと舟(ふね)をうかべて、これで多くの人の平和と無事(ぶじ)を楽しむことができる。」と。木を植え、魚をあつめ、工事が終わったのは数十日後で、あった。
この工事で、水辺(みずべ)にはえてたくさんあった葭(あし)はくさり、水辺にあった蒲(かま)はくさりやぶけ、そのようなざっ草の生いしげっていた土地は湖の中にしずみ、いろいろなよごれはすっかり流れてしまい深いところは水がよどんでうかびあがることのできない深みとなり、浅いところは波うちぎわとなる。曲がっているところはわたしばとなり、出ているところは島となり、土や砂(すな)がもり上がっているところは州(す)として、公園の美しさをととのえた。(一部)
開さく……土地をきり開き、運河・トンネルなどをつくること。
碑文 ……石碑(せきひ)にほりつける文章