白河市文化財パンフレット 谷津田川流域水車跡群 発掘調査概要 - 010/020page
寒晒車跡(かんざらしくるまあと)
所在地 円明寺
調査期間 平成12年5月〜7月
検出遺構 水車小屋跡・水路跡寒晒橋の下流側右岸にありました。地名の由来となった寒晒粉を作る「寒晒御役所」とともに江戸時代の記録にも残る水車です。発見された水車跡は、昭和15、16年ごろまで精米に使われていたものです。水車小屋跡の範囲や、水路跡のほぼ全容を確認することができました。排水路の山側の壁は自然の段丘崖で、河川敷の中に盛土して人工的に中島を作り、水路に分水していたことがわかりました。導水路の下部より、江戸時代の水路も一部見つかっています。
導水路・水車小屋跡
導水路と水車小屋の周辺は石積で作られ、水車小屋部分は切石、その他は間知石が積まれています。これに対して、排水路では杭と板の木材が壁の押さえに使われています。