矢吹町町制施行百周年記念要覧 -013/046page

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幾多の苦難を重ねた国営開墾事業
昭和31年羽鳥ダムがついに完成

Yabukigahara Stories

矢吹が原の軌跡

余儀なくされます。その後、戦 後の食糧不足解決のために再び 潅漑用ダム早期築造が要望され るようになったのは昭和二十一年 になってからでした。中止となっ ていた羽鳥ダム工事も開墾事業 と共にようやく着手されました。 それから十年後、幾多の苦難を 乗り越え、昭和三十一年十一月十 一日に矢吹小学校講堂で羽鳥ダム の竣工式が行われました。明治 十八年に星吉右衛門の提案した 羽鳥用水がついに完成したのです。 住民の永年の夢であった農業用水 ダムの完成により、矢吹が原は 今日の豊かな田園地帯へと生ま れ変わったのです。

大松の根を板根して開墾
大松の根を板根して開墾がすすむ

3000ヘクタールにもおよぶ広大な土地への疎水計画は 明治、大正、昭和の3つの時代を経てついに実現された夢のプロジェクト。 戦争や御料地問題など数々の苦難を乗り越えて完成された羽鳥ダムは、 多くの人々の努力と偏熱がつくり上げた夢の結晶でした。

開墾になった畑へ種を播く人々
開墾になった畑へ種を播く人々(昭和12年頃)


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