矢吹町町制施行百周年記念要覧 -037/046page

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町長●今回の座談会は町制施行 百周年の年にめぐりあった運命の 出会いだと思います。今日は若い 世代の方々にまちづくり、人づ くりについて忌憚のないお話がう かがえるということで胸が躍動し ています。将来の矢吹町のビジョン、 まちづくりについてのお話をどん どんお聞きしたいですね。

浦井●医療の面で矢吹町は進ん でいると感じます。未就学者保 育の医療費が無料になっていて、 小さい子どもをもつ私の家庭など は経済的に助かっています。

町長●現在、町では六歳未満の 児童は医療費無料ということで 対応していますが、子どもは成 長していきますから、それにと もなう援助支援も真剣に考えて いかなくてはいけないですね。

奥川 秀子さん
奥川 秀子さん
主婦。公民館での勤務経験を生かしボランティア森の番人でキャンプやハイキングなど子供を対象にした活動を行う。活動拠点の大池公園は魅力的な場所。

浦井 敏弘さん
浦井 敏弘さん
生花店経営。矢吹町駅前まちなみ協議会代表。
まちづくりのための講演やシンポジュウムで、町民の意識高揚を図る。好きな風景は駅舎の丸いガラス窓に映る夕日。

中西 精一さん
中西 精一さん
書店経営。矢吹ふるさと塾所属。
矢吹町の歴史や文化、自然を見つめ、ふるさとを支える人づくりを目指す。幸福寺のしだれ桜を守り、桜の名所にしたい。

 地域の宝、矢吹の未来を担う 子どもたちのために

奥川●私は、ボランティアで子ど もたちと一緒に活動していますが、 子どもたちが安心して遊んだり 活動できるような場所、そして その活動を支援する団体がもっ とほしいなと思います。

渡邉●昔は地域の教育力ってあ りましたよね。安全に遊べるよ うにいろんな人が目を配っていた。 町の発展というのは、地域の宝の 子どもたちをいかに健全に育む かということにかかっている部分 もありますから、地域の人たち も一緒に協力することが必要ですね。

鈴木●私はここに来て二十年ほ どになりますが、矢吹町の空気 がとても好きです。人の顔が見 えて楽しく活動ができる、そん な町が矢吹ではないかと思います。 でも今の日本では子どもの虐待 などの問題も起きています。私 にも経験がありますが、知らな い町に来て赤ちゃんを産み、昼間 二人っきりになるというのは、母 親にとって精神的につらいことだ と思います。出かけたくても出 られない、気持ちも休まらない、 そんな母親のために一時的に子ど もを預けられる制度があればいい なと思いますね。

小川●地域通貨を利用する方法、 例えば小さな子どもさんを二時 間預かることを百ポイントに換 算し、同じ地域のカメラ店でその ポイント分の何かが受けられると いう地域独・目の制度があってもい いですよね。お年寄りのなかには、 お孫さんのような世代とコミュニ ケーションをとりたいという方も 結構いらっしやいます。こういった 地域通貨を利用したコミュニケー ションの方法も考えられますよね。

大木●高齢者からすれば、子ど もが離れて住んでいるために世話 をしてくれる人がいない、という こともあるんですね。それを解 決するためにも、例えば年に一日 だけ子どもも含めて町民全員が 何か自分のできること、お年寄 りの代わりに家の草むしりをする、 ゴミを捨てるというような町民ボ ランティアの日があってもいいので はないかと思います。言葉で言 わなくても、やってもらえるとあ りがたいことはいろいろとあるは ずです。そういう活動を継続し ていけば、矢吹町の子どもたち も思いやりのある人に育っていく のではないかと思いますね。

国鳥●昔はお互い助け合いましょ うという気持ちが一番根底にあり ましたよね。今は人との付き合 いがなくなることで起きる問題も 多い。社会福祉は精神面が大切 ですね。 仲西●私の所属する 「矢吹ふる さと塾」は、矢吹町を心から愛し、 歴史や文化産業、自然環境など を見つめて地域に調和したふるさ

御猟場構想 きじの里矢吹町の新たな伝統をつくりたい

明治時代、矢吹町に開設された宮内庁管轄「岩瀬御猟場」に棲息したきじにちなみ「きじの里やぶき」をテーマに町おこしを進めている。推進委員会ではイベント等でマスコット「やぶきじくん」、きじ料理などを紹介。郷土愛を育む、新たな活動として期待される。

「きじの里やぶき」をテーマに町おこし


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