ふるさとの山野草-003/201page
この本を活用されるみなさんへ私たちのふるさとには、四季おりおりに山野草の花が咲いています。人知れずそっと咲く山野草を知り、ふるさとへの愛着とゆたかな心、そして自然を守る心を持っていただきたいと思い、この本を作りました。
●ふるさとの自然にふれましょう。
私たちの住んでいる町や村には、数多くの山野草があり、厳しい自然の中で一生懸命に生きています。そして、季節を忘れずに、毎年美しい花を咲かせています。今まで気づかなかった美しい山野草に接することにより、ふるさとへの愛情を深め、自然の作り出した美しさに感動しながら、自然と人間とのかかわり合いをも理解できればと思います。
●名もない雑草はないのです。
自然の厳しさの中で生きている山野草は、すべて名前を持っているのです。個性豊かに花をつける山野草の名前を知ることによって、山野草への愛情がますます深まり、生きていることのすばらしさがわかります。
●四季を通じて野草を観察してください。
この本は、福島県の県南地方の山野草を中心に編集されていますが、周りの県の山野草も同じ傾向にあるようです。また、春夏秋冬の季節を追って載せてありますが、花によっては花期の長いものと短いものがありますので、ここに示した季節からずれているものもあります。注意深く観察しましょう。
●山野草のある自然が失われつつあります。
物質文明の発達は、人の心をすさませ、思いやりの心を失わせようとしています。山野草を平気で踏みにじったり、むしりとったりする人もいます。また、開発という美名にかくれ、貴重な自然が失われつつあります。私たちも自然の中で生きていることを、この本を通して知ってほしいと思います。
●もっと山野草を知りたい人は、図鑑等で調べてください。
この本は、山野草への興味・関心を深めることをねらいに、写真による山野草の美しさを強調し、親しみやすく編集してあります。さらに興味を持たれる方は、図鑑等で調べてみてください。学校でも家庭でも使えるように編集しましたので、座右に置いて活用していただければ幸いです。