ふるさとの山野草-005/201page
秋
木の葉が美しく色づく秋。さあ、たくさん秋を見つけましょう。
自然の山野草は、春や夏にくらべてどう違ったでしょうか。
オミナエシ、ワレモコウ、ホトトギスなどの花は見つけられましたか。どうしてこんな名前がついたのでしょうか。
秋も終りころになると、山野草の中にはたくさんの種子ができる植物もあります。いろいろな種子を集めて、観察してみましょう。服などにつきやすいもの、赤や黄色で目立つものもあります。これらの種子をとって、来年まいてみましょう。
子どもたちにとってはちょっとした助言でも、発想はどんどん広がっていきます。また、観察もするどくなり、考え方も深まっていきます。そんなことを考えて、この本を活用しましょう。
冬
寒い寒い冬がやってきました。自然の山野草は、眠っているかのように見えます。しかし、ダイモンジソウやスイカズラなどは元気です。
積もった雪を手でそっとかきわけてみてください。冷たい雪の下で、じっと春を待っている草花がたくさんあります。日だまりでは、寒い冬の間でも、花を咲かせている草花もあります。厳しい冬の寒さの中でも、山野草は生き続けています。春に向けて、準備をしているのです。
四季折々の山野草を観察するとき、自然の美しさ、生命力のたくましさなど、植物のようすをたくさん発見することができます。つまり、私たちは自然の山野草から学ぶべきものが多くあることに気づきます。そして、自然と人間とのかかわりあいも重要だということもわかってくるのです。
『ふるさとの山野草』この本をいつもそばにおいて活用していただき、自然と友だちになり、山野草と話ができる人がひとりでも多くなってほしいと思います。