塙町勢要覧 -010/026page

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町が、息づく。

 森林が総面積の約8割を占める塙町は、人々の日常生活から木の文化が育まれ、 木とともに成長・発展してきた町です。町では、この伝統を次世代へと伝える ために、地元の木材を使った施設づくりや木を生かした住環境づくりに 力を入れています。

木の温もりが優しさを育み
木の生命力が町に息吹を与える。
Woody life in Hanawa

 幼いときから木の温もりに触れ、その素晴らしさを実感して欲しい―。そんな 願いから町では、木をふんだんに使った施設づくりに努めています。
 平成4年に開館した「塙町立図書館」は、木陰をイメージして造られた建物で、 「木の町・はなわ」のシンボルになっています。また、同年に完成した「常豊小 学校」の新校舎は、オープンスペースの教室が開放的な木の香り漂う建物。フロ アをつなぐ「シャベロウカ」の床材に旧校舎の廃材をリサイクルするなど、新し い試みも取り入れています。
 平成元年から進めている「HOPE計画」は、地域の伝統文化を継承し、それを 生かした住宅づくり、町づくりを計画的に推進していこうという事業で、住宅地 では「南原ニュータウン」がモデル地区として整備されています。ここでは、地 元の木を使った皆ながらの建築技術が生かされ、また、建築物の敷地や構造、形 態などに関する建築協定を結ぶことで住宅地全体の美しい景観が保たれています。 さらに平成3年からHOPE計両の一環として「塙町優良木造建築賞」を設け、木 を生かした建物づくりを奨励しています。
 昭和59年に設立された「奥久慈木材流通センター」は、東白川郡内で伐採され た木材を一手に扱う木材集積センターで、現在、15の木材業者が加盟。集材から入 札売買までを一貫管理することで合理化が進められ、オートメーション化によっ て間伐小径木の受入れも可能となり、いつでも十分な木材の提供ができるように なりました。毎月行われているせり市では、近年関東方面からの買い付けも増え、 「木の町・はなわ」のアピールに、一役買っています。
 また、この町の木とともに歩んできた歴史と文化をその腕で伝えているのが、 昔ながらの手作りにこだわる頑固な職人たちです。面作り職人や竹細工職人、桶 職人、そして建具師や指しもの師・・・。こうした人々の卓越した技と心意気は、後 世にもぜひ、伝えたい町の財産です。

奥久慈木材流通センター
奥久慈木材流通センター

南原ニュータウン
南原ニュータウン

常豊小「シャベロウカ」
常豊小「シャベロウカ」

指物師 斉藤哲男さん
指物師 斉藤哲男さん


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塙町の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。