ふるさとのむかし話-026/42age

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たいたと大喜びで鉄砲をむけました。その時、サルは二人にむかって両手をあわせ、まるで、人間がうたないでくれとおがんでいるようでした。しかし、二人はそんなことはかまわず、ねらいをつけ、「バーン、バーン」と、サルをうちとってしまいました。そして、うちとったサルをみてみると、みごもっていたのでした。
すると、その年の春から、気候が不順で、夏になっても寒い北風が吹き、冷い雨が毎日のようにふりつづき、これが秋までつづき、その年は米はもちろん、ソバやヒエそして、大豆や粟も、みな実がはいらず、大凶作となってしまいました。
そして、これをきいた芦の草の人たちは、こんなわるい凶作になったのは、サルのたたりにちがいないと、道ばたに小さな供養の塚をたて、一年に何度かあつまってはサルの供養をしたそうです。
それからは、ひどい凶作もなく、農作物もよくとれるようになり、だんだんと豊かになり、その塚は庚申さまとよばれるようになったということです。

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