すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -068/197page

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城下町は戦場となったのです。町民たちは家を焼かれ、近くの農村に逃げました。街道は傷ついた武士、逃げ出す女子供(おんなこども)であふれていました。

 このようすを聞いた岩子は、すぐに近くの人たちと相談して、傷ついた人たちを助ける活動をはじめました。会津も薩摩(さつま)も長川(ちょうしゅう)も、敵味方なく傷ついた武士はだれでも手当をしました。また、武士だけではありません。行くあてのない女や子供を自分の家に案内して泊(と)めたり、衣服や食物を買い集めて、ひなんしてくる人々に与えるなど、会津戦争のぎせい者を助ける仕事に、戦いのおそろしさも、からだのつかれも忘れて、働きまわりました。

 一ヵ月たって会津戦争がおわりましたが、おわったあとも町の生活はひどいものでした。岩子は特に子供の生活を見て、

「戦争後の生活はひどい、家を焼けだされた子供たちは、町をうろつくだけで生きる望みもないようだ。この子供たちを救(すく)ってやらなければならない。


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