すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -076/197page

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くす仕事に活躍しました。

 明治二十一年(1888年) 七月十五日午前8時30分ころ、大音響(だいおんきょう)とともに、とつじょ磐梯山(ばんだいさん)が大爆発(だいばくはつ)を起しました。まっ黒い煙が大空にひろがり、火山灰(ばい)と砂や大きな石が雨のように降り、死者462、「 負傷者41、灰にうめられた家や全部こわれた家は100戸近くもあるような大きな被害(ひがい)が起こりました。

 福島にいた岩子は、そのひどいようすを聞くと、すぐに各地の人々に衣類などの寄付(きふ)をお願いし、これを集めて被害者たちにおくりました。またまわりのお寺のおぼうさんを集めて、爆発のときになくなった人たちをなぐさめる法事(ほうじ)を行いました。

 米のねだんは、どんどん上り、ご飯も十分に食べられない人々も出はじめ、人々の生活の苦しみは、ますます大きくなっていきました。岩子は、自分の衣類を質(しち)に入れて米を買い、ご飯をたいて因っている人々に分けあたえることに


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