すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -098/197page

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 明治のはじめの上流階級の(じょうりゅうかいきゅう)人々の間では、ヨーロッパの文明(ぷんめい)にあこがれをもつ気分が強くあふれていました。リンはそれらの人々とつきあっていくうちに、ヨーロッパ文明をささえているキリスト教に強い関心(かんしん)をもつようになりました。

 そのころの日本の社会では、男子が中心で女子の地位(ちい)は低くおさえられていたのですが、キリスト教では、男女はもちろん、すべての人は平等(ぴょうどう)であると教えています。リンは勉強したくても、女子であるために勉強できなかった自分の少女時代を思い出しました。

「そうだ。これからのせの中は男女(だんじょ)を問(と)わず、小さい子どものころから、しっかりと勉強する人を育(そだ)てなければならない。教育がこの世の中を進歩させていくのだ。」

 リンは、だんだんと社会問題、特に婦人運動(ふじんうんどう)を通(とお)して、女性の社会的地位を高めていく運動に参加するようになりました。


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