すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第1集) -106/197page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

心の中に熱(あつ)く燃(も)えあがってくるのでした。

 明治二十六年(1893年) 四月四日、会津で初めての幼稚園(ようちえん)が、リンの手によってつくられました。場所は甲賀町(こうかまち)、今も鐘(かね)つき堂(どう)とよばれているあたりで、若松幼稚園と名づけられました。

 はじめは、リンの他に保母見習(ほぽみなら)い1名、園児(え・んいし)もわずか8名でしたが、五月になって園兄は15名に、ふえ、六月にはさらに22名となり、2カ月後には42名にまで、ふえました。

 翌二十七年(1894年) 四月、第一分園(ぷんえん)を川原町(かわらまち)、今の城西(じょうさい)小学校のあたりに開き、リンはこの両方(りょうほう)の幼稚園をかけもちで教えました。そのころ、このあたりでは、子どもを幼稚園にやろうとする親は少なく、保育料(ほいくりょう)もはらえない家庭さえありました。園児は7、8名しかいなかったので、第二分園では、一ヵ月2円の家賃(やちん)を支払(しはら)うことも、なかなかできませんでした。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は会津若松市教育委員会に帰属します。
会津若松市教育委員会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。