すばらしい先輩たち 会津人のほこり(第2集) -118/203page
て道をくだっていきます。道にそって流れる戸石川(といしがわ)の水が、やわらかい秋の日ざしに光っています。
学校は、安張から約3キロ離れた倉谷(くらだに)の松庵寺(しょうあんじ)にもうけられていました。
ひざまでの着物に、わらぞうりをはいた子どもたちは、ノートの代わりの石ばんや本、そろばんなどの入ったふろしきづつみをかかえています。
子どもたちの中で、1人だけ背中にからかさをせおったのが、伊策でした。雨が降ったときのために、祖父(そふ)が買ってくれたからかさでした。山の中では、途中でいつ雨になるかわかりません。
下郷町の略図