北会津の昔ばなしと伝説 -013/238page
「見だごどねいげんじょ若(わけ)えみそらで夜なんか歩いてるもんじゃねえぞ。」
って、なんだかんだ話しながら歩いていんだげんじょ、なんぼ歩いても歩いても家の近くになんねだど。
「何だ、おがしねなー。」と思って、あたりを見回して見たら、どーも、家と反対のほうに来てんだど。
「これは、やらっちゃな。」
と思ったじいさまは、
「なあ若い姉(あね)さ道間違(まちが)えてしまったみでだ。ちっと、腰おろして休んでいぐべ。」
って言って、じいさま尻ついで、たばこに火つけだら、キツネがたまげで、