北会津の昔ばなしと伝説 -093/238page

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とあらわれ、お不動様(ふどうさま)のお体にしがみついだだど。これらの螺(つぶ)のお陰(かげ)でお不動様(ふどうさま)は火事からまぬがっちゃだど。

 それ以後今でも両堂(りょうどう)では、「螺(つぶ)をたべてはならない」と言わっちんだど。

 太子堂(たいしどう)は、焼失しっちまったので、延宝(えんぽう)三年廃寺(はいでら)となってしまっただど。そんじな、昭和58年不動様(ふどうさま)の東側に再建さっちゃだど。

 日本三大不動尊の由来として、次のような言い伝えがあんだど。

 昔々、あるお坊さんが修行のために全国を旅してただど。

 そんなある日、大雨で洪水(こうずい)になっただど。雷雨(らいう)の激(はげ)しさと恐(おそ)ろしさで身をすくめていると目の前にひとりの老人が立っておっただど。

 この老人は、

 「この洪水(こうずい)が治まったならば、私の言ったとおりにしなさい。そして、不動明王(ふどみょうおう)をお祀(まつ)りしなさい。」


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