北会津の昔ばなしと伝説 -096/238page

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外に飛び出してしまったど。その様子(ようす)を流しに下りて、見ていたおがさまは、何げなしに外に出て行っただど。そしたらその若者は熱いのを我慢して、知らっぱくれて、

 「おがさま、おがさま、あそこの山は何つー山でおざんやすか。」

と聞いただと、そしたら、おがさまはすかさず

 「ホロホロ涙(なみだ)に喉(のど)やけ山ってゆうだがらす。」

と言っただど。そしてその若者は一晩(ひとばん)泊って家に帰って行っただど。

 おがさまに「ダンゴ」ということを、お教えてもらったから、家に帰って、かがーに作ってもらおうと思って、忘れないように「ダンゴ ダンゴ ダンゴ ダンゴ」とかぜながら、歩いて行ったら、小さな川があっただど。そこを

 「ぺーン」

と言ってはねたらこんどは、「ぺーン」になただど、

 「ぺーン 」


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