北会津の昔ばなしと伝説 -127/238page
したら、
「おらなぁ、おれの言(ゆ)うごど聞でくんにぇがまぁ」
なんて。
「何(なん)だよお、お爺(じん)ちゃの言(ゆ)うごど何(なん)でも聞ぐがら、何(なん)だよう」
なんてった。
「猿んどござ嫁さ行ってくろまぁ」
なんて。
「やんだおら」
二番目の娘も座敷(ざしぎ)出でっちまっただど。んで今度(こんだ)その内(うぢ)三番目の娘が来て、
「お爺(じん)ちゃ、飯(まんま)食わっしぇよお」
「うぅ、おれが言(ゆ)ごど聞いでぐんにぇがまぁ」
「何(なん)だよぉ、お爺(じん)ちゃの言(ゆ)うごどは何(なん)でも聞いでやっから、何(なん)だよぉ