北会津の昔ばなしと伝説 -228/238page
れました。
そして、次の日、
「きのうは、いっぱい魚がとれたので、また、きょうも行くべ。」
ということになり、きのうのところに出かけました。
川をのぼって行くうちに、また、いつのまにか、きのうの大きな人形のようなもののあるところに来ました。
見ると、首も手も足もバラバラにして帰ったはずの人形みたいなものが、またちゃんともとどおり首も手足もついているではありませんか。
「あれ。まだあるぞ。」
「きのう首も手も取って帰ったじゃなかったか、あれ。」
「そうだ。足も取ったままだったよ。」
「ふしぎだなあ。」