私たちの村の農業 農業副読本編纂推進事業 - 028/032page

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@ 農業の大切なわけ

 いま地球上には食べ物が足りなくて飢(う)えに苦しむ人々が多くいる中で、わが国は大量の食糧(しょくりょう)を輸(ゆ)入にたよりながら、なにひとつ不自由さを感じないで、豊かな生活をしています。

 食糧は人間の生命を支える大切なもので、農業は国民生活の上で大きな役割を果しています。

 いま、日本の人口は約1億2000万人で、食糧の自給(じきゅう)率はお金にして約80パーセント、穀物の量にして約30パーセントという先進諸国の最低の水準にあります。国土の14.4パーセントが耕地で、その面積は538万ヘクタールです。そして水田面積は295万ヘクタールあって耕地の約55パーセントになっています。この水田は約2000年の昔から作られて、次第に拡げられて来た尊い土地です。そこには祖先たちが苦心をして開拓し拡げて、毎年米を作り、国民の生命を守りつづけて来たのです。

 外国から食糧や家畜の飼料などが入ってこなくなったら、これは大変困まったことになります。このようなことを考えると、食糧は出来るだけ自給できるようにしなければなりません。

A これからの農業

 わが国では、米の生産量と消費量がつり合うように生産を調整しています。そのために今までの水田面積を減らす、つまり減反(げんたん)や水田利用の再編成(へんせい)をしています。これは水田に稲にかわる作物、例えば野菜・くだもの・花類などを作り、畜産と組み合わせる仕方でより利益(りえき)をあげるように工夫がされています。

 わたしたちの村でも「一品一億円」を合いことばで、年々生産額をのばしています。目標に達成するのも間近いことでしょう。

 農業の仕事が人の力から機械の力ヘと移り、たしかに仕事は楽になっ


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