喜多方市の文化財 -044/055page

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藤樹学(会津心学) 関係資料

 わが国陽明学の始祖と言われる中江藤樹の学問が、その高弟 渊岡山(ふちこうざん)によって会津にもたされ、一時禁止されたことがあった が、その内容が人として一日もゆるがせにできない学問である として許されとくに喜多方地方で藤樹学として盛行した。

 「知りて行わなければ、本当に知ったことにならない」「慢 心を斥け謙虚な心をもって物に接する」という藤樹の学問が、 延宝期(1673〜)から幕末にかけての200年間近く、盛衰 はあったが多くの信奉者によって継承され、当地方の風教の中 核として大きな影響を与えた。

所 在 地  岩月町  三浦明氏所蔵

藤樹学(会津心学) 関係資料

願 成 寺 三 門

 三門は、元禄元年(1697) に竣工したものといわれ三間 一戸の楼門造りで、主柱(径30センチ)4本、控柱 (径25セ ンチ) 8本の円柱からなり、柱は基礎の野面石に直接乗せ、大 貫(おおぬき)と地覆(じふく)で振り止めされている。組み物は、出組の結組(つめぐみ)、腰組は二手先の結組で二層回廊の縁葛(えんかづら)に大床板を張り渡して縁回りとし、四隅に擬宝珠(ぎぼし)の立つ高欄(こうらん)が取りつけてある。

 屋根は、二軒繁垂木(ふたのきしげたるき)の入り母屋造り、現在は銅板葺きとなっている。丸柱に粽(ちまき)、台輪など禅宗様と、正面柱間の虹簗(こうりょう)や上層正面の格子戸、その両脇の連子(れんじ)窓などは中世に発達した新和 様をまじいた建築である。

所 在 地 上三宮町上三宮字籬山 願成寺

願 成 寺 三 門


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