高郷の地質と化石 会津化石研究グループ -003/066page
川井(かわい)など只見川流域には、更新世以後につくられた数段の河成段丘が発達し、その段丘面の、下には、砂岩層、礫岩層、軽石層などの段丘堆積物がみられます。
このように、高郷の地質の特徴は、
* 中新世以後の地層が、ほぼ連続的に分布して、それが良く見える、
* 化石が豊富に産出し、その中には学術的に貴重なものが多い、
* 環境の変遷が良くわかる地層・化石が多い、ことです。
次に、時代の異なる地層・岩石ごとに説明しましょう。
砂岩(さがん)・泥岩(でいがん)岩石が風化されて、さまざまな大きさに砕(くだ)かれた物質を砕屑物(さいせつ)といい、大きさによって、表のように分けられます。それぞれが堆積して固まった岩石を「泥岩」、「砂岩」と呼んで います。これらは砕屑岩のなかまですが、他に火山砕屑岩、生物岩、化学岩があり、これらを含め、一括して堆積岩といいます。ところで、岩石は一般に、堆積岩、火成岩、変成岩に分けられますが、高郷に分布する岩石は次のものです。
◎ (堆積岩 泥岩、砂岩、礫岩、凝灰岩(ぎょうかいがん)、凝灰角れき(礫)岩、軽石質凝灰岩(かるいししつぎょうかいがん)、亜炭(あたん)、ケイソウ土)
◎ 火成岩 (花コウ岩、閃緑岩、流紋岩)