高郷の地質と化石 会津化石研究グループ -045/066page

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IV 海生哺乳類化石の発見、 発掘、クリーニングの記録

――クジラ・オオカイギュウ・セイウチ――

1、第1次発掘{1973年(昭和48年)〜1975年(昭和50年)}

 高郷村の阿賀川沿いの塩坪層からは、1935年(昭和10年)野村七平の貝類化石の発見、記載をはじめとし、1941年(昭和16年)大塚弥乃助によって、これらの化石に「耶麻化石動物群」(31ページ)の名称がつけられ、以後多くの化石が発見されています。ところが、この耶麻化石動物群以外に新らしい化石が加わることになります。これが第1次発掘によって発掘された哺乳類動物化石(クジラ)です。この発掘は若女高の小林を中心に行われました。

1973・9・23この日 会津若松市では「会津祭」とあって、参加生徒らはブツブツいいながら、塩坪橋下の浸食河岸段丘のポットホール調査中、ポットホールの縁に奇妙な化石を発見、急拠、村の店屋からツルハシを借り、4時間かかって難航のすえ、やっと人頭大の化石を発掘する。塩坪層よりの哺乳類化石発見の第1号となる。
1974・6・2 ポットホール調査中、再び奇妙な化石を発見する。前回の発見地点より、やや上流段丘面。四足動物の肢骨の一部と思われた。

ポットホール(おう穴)の中に残るクジラの肢骨の化石
ポットホール(おう穴)の中に残るクジラの肢骨の化石  


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