「地層学習」ガイドブック-005/015page

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しずかな深い海(利田層)からはじまり、1,500万年前、「はげしい海底火山の海」へ(荻野層)

図5 荻野石採石場「丸正石材」(左)と荻野石を利用した時計台(右)
図5 荻野石採石場「丸正石材」(左)と荻野石を利用した時計台(右)

 会津の海の始まりは、利田層とよばれる泥岩の地層から考えて、しずかな深い海が想像されます。そんなしずかな海に、1,500万年前、海底火山の活動がはじまったのです。はげしい火山活動は、東北日本の日本海側を中心とするグリーンタフ地域でおこりました。このときのたいせき物が、緑色凝灰岩です。
 高郷では、「荻町石」とよばれ、とても美しい緑色をしています。緑色になるのは海底火山から噴出された火山灰が厚くたいせきし、地下の熱や圧力をうけて、緑色の変質鉱物がつくられるためです。
 現在は、火に強く加工しやすいなどの性質から、建築石材などに広く利用されています。1,500万年前から現代への「プレゼント」…でしょうか。

図6 グリーンタフ地域(緑色の部分)
図6 グリーンタフ地域(緑色の部分)

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