西会津町勢要覧 -009/022page

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ばんちゃのはなし 山河の恩恵

◆ きのこの採れる山は、親にも内緒

きのこ

朝タに山を仰ぎながら暮らす西会津町では、山の幸は自然から授かったごほうびだ。春には山菜、秋にはきのこといった天然の味は、店に並ぶそれとは比べものにならない。昔は子供も大人も、それぞれ山に入ってはきのこ採りを楽しんだ。きのこを見つけてもまだ小さい場合は、食べ頃になるまで採らずに"育てた"もので、その間に他の誰かに発見されてはたいへんと、「きのこ採りは親にも内緒」と言われたもの。今ではこの風土を生かしながら、人工栽培にも取り組んでいる。

◆ 秋はそばの花白く揺れて

そば

そばは種を蒔いてから七十五日で食べられるといわれ、比較的手間がかからない作物だ。米の不作に備えて栽培が奨励されたが今では町の名物となり、全国的に知られている。栽培は晩夏から秋にかけて。お盆の頃に種を蒔けば、九月の中頃には白い花が咲き、十月の末には刈り取って、しばらく実を乾燥させた後、そば粉に挽いて、十一月には各家庭で新そばが味わえる季節となる。今でもそば打ちは家庭でするところが珍しくない。


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