新鶴村の文化財 -007/027page
木造田子薬師如来座像
昭和53年2月 村重要文化財指定 所在地 新鶴村大字新屋敷宇山王塚甲99(常福院薬師堂) 管理者 新屋敷部落(常福院) 常福院薬師堂本尊の寄木造り漆箔の木彫座像であり、当村では随一の大座像である。
像高174センチ、座高86センチ
左手の薬瓶は後補のものと言われている。右手は施無畏印、螺髪は省略して布目様であり、江戸時代初期頃の作と言われている。玉眼嵌人の目は下目づくりの慈相を表わす。光背蓮産も保存が良く、昔のままの光彩を保っている。
脇侍右日光菩薩、左月光菩薩、四天王、十二神将が祀られているが、この像は皆、元禄10(1697)年、御堂再建の時に祀られている。
なお、この他に「李薬師」と呼ばれる木仏が祀られており、これについては「大同2(807)年僧空海が高寺(会津坂下町)で李材を用いて薬師像を刻み、これをこの地に祀った。同年僧徳一が別に一像を刻み、共座させた。」との伝承がある。