鮭立磨崖仏 - 072/135page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

N ― 文珠五尊(もんじゅごそん)?

 風化していたみがはげしく、尊名は分りません。

 強いて推定するならば、釈迦三尊の文珠菩薩は坐っている獅子に乗っているお姿ですが、この像は四足をしっかりとふみしめて立つ獅子と、それに乗る菩薩と見られますので騎獅子文珠と推定してよいかとおもいます。下部には小さい像とも見える凸起が四体ほど見えますので、文珠五尊像かと考えたくもなります。

 これはお経の中の、文珠菩薩が清涼山で説法している場面を示しているようです。菩薩の侍者は、獅子の手綱を引く優王(うてんおう)頭巾をかぶった最勝老人、僧形の仏陀波利三蔵(ぶつたはりさんぞう)、合掌している善財童子とされています。またメンバーは同じですが、文珠菩薩が仏教を日本へ伝えるため海を渡るお姿を渡海文珠といいます。

 しかし、お姿がよく分りませんので判別はできません。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は金山町山入近隣会に帰属します。
金山町山入近隣会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。