わたくしたちのきょう土 田島町 -085/114page
○ キリシタンの弾圧(だんあつ)
会津藩主蒲生氏郷(がもううじさと)は、キリスト教を信仰する大名であったため、田島地方にも信者が多かった。
江戸幕府三代将軍徳川家光(とくがわいえみつ)のとき、キリスト教の信仰を弾圧する政策がとられた。キリスト教信者(キリシタン)をなくすための踏み絵を作り、信者にその絵を踏ませ、改宗(かいしゅう)させた。
当時、この地方の「かくれキリシタン」がひそかに礼拝(れいはい)したお堂がある。その中には一見子安観音(こやすかんのん)に見えるが、王冠(おうかん)正面には、くっきりとクロス(十字架(じゅうじか))が刻まれている石像がある。これは、いかに田島の山里とはいえ、幕府の厳しいキリシタン弾圧があったことを物語っている。
* 弾圧…権力や武力によって、人々をしたがわせること。