下野街道(南山通り) -039/109page
四 平成十年度事業
(一) 事業工区
第一工区(三郡境の塚から大内ダム)
第三工区(大内宿南一里塚から沼山集落)
第四工区(沼山集落から中倉集落)
第五工区(桜山集落から倉谷宿)(二)整備内容
整備工事は、第一工区と第三工区間において、旧街道の要 所及び交差点に標柱三基、大説明版二基、小説明板八基、案 内標識十二基を設置した。また、大内峠の二筋に分かれた区 間においては、関係機関の指導の基、これを階段で繋ぎ双方 楽しめるルートとした。そのはか南一里塚の保護柵、木橋の 工事を行い平成十一年の「歩き・み・ふれる 歴史の道 会 津大会」に備えた。直営による旧道調査及び道路面整備については、第四工区 も終え、桜山・倉谷間に入るが、峠道を降りた時点で道筋は パタリと消える。道筋と思われるケ所に何本もトレンチを入 れてにるも、遂に旧道は発見されなかった。旧道は「右ハ山 左ハ若松」と彫られた道標の前後から再び姿を現し、倉谷宿 に入っていた。
峠の茶屋遺構の発見から、大内峠休憩施設については検討 が続けられた。結果として茶屋遺構に忠実に復する建物で休 憩施設とすることが決まり、茶屋の基本設計を委託した。ま た航測の成果である図下についても、倉谷宿までを委託した。
五 平成十一年度事業
(一) 事業工区
第四工区(沼山集落から中倉集落)
第五工区(桜山集落から倉谷宿)
第六工区(倉谷宿から長野の渡し)(二) 整備内容
倉谷宿から楢原宿、長野の渡しに至る区間は、県道、林道 国道となり、全ての区間において拡幅されアスファルト舗装 となっていると思われたが、矢ノ原林道を南側に下り八幡峠 の登りとなる所から八幡神社前までは砂利道となり、道幅も 旧道の道幅である二間と変わっていないことから、歴史の道 として生かすこととした。また、八幡峠頂上では現在の道筋 から東に折れる道も姿を出し、再び現道に戻っている。この 区間約一五〇mであるが、つづら下りとなっており、往時を 偲ばせる感が大である。整備工事は、第四工区から第六工区の区間に標柱二基、大 説明版一基、小説明板七基、案内標識十七基を設置し、沼山 楢原宿間における主として峠部分で、横断溝八ケ所(約五四 m)、木橋二ケ所(約三m)、階段工等を実施した。また、峠の 茶屋実施設計委託とともに茶屋の復元工事も行った。航測の 成果である図下についても長野の渡しをもって完了となった。