下野街道（南山通り) -051/109page

半の年代が推定される。また、銭貨は寛永通寶を中心に、一部に 中世の渡来銭や一朱銀や一分銀が含まれている。

　また、銭貨の出土状況からは用水路廃絶期に水神に対して、銭 を収めるという強い信仰の現れとも考えられる。

　本用水は明治十九（一八八六）年に廃棄、埋められたと伝えられ ている。今回の調査では、明治時代後半期の陶磁器や銭貨などが 出土しなかったことからも、この事実を裏付けている。