わたしたちのきょう土 只見町-109/130page

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3.きょう土を開く

○用水路「長浜せき」をつくる
 只見町の朝日地区には,長浜の田畑をうるおす用水路があります。この用水路は「長浜せき」といわれています。
 長浜は北側近くに伊南川が流れていますが,川が低くて田に水をひくことはできませんでした。そこで,近くの沢水で田をつくっていましたが,水をひくことのできる土地はせまく大部分は畑でした。

 300年くらい前の名主吉津勘右衛門は,弟と協力して山に松を植えたり,神社の境内には杉を植えたりして,村を豊かにしょうと努力しました。また,田をふやそうとして西側を流れる黒谷川から水をひこうと考えましたが,山がさえぎっており,直線的に水をもってくることは困難なことです。そこで山のすそぞいにぐるっとせきを回して水をひこうと計画しました。
 山のすそは岩盤で苦労しましたが,村人たちは協力してせきを掘りました。そのため,水田がおおいにふえて当時15戸の集落が一時は58戸までふえたといいます。

 しかし,その後黒谷川の川底はどんどん低くなり,せきは,いつもこう水

▲山ぞいに開かれたせき
▲山ぞいに開かれたせき

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