博物館学習指導の手引き-003/098page

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「小学校における博物館学習指導の手引き」
作成にあたって

原町市立博物館が、平成7年に開館してから6年目を迎えましたが、その間、常設展や企画展の開催、図録・研究紀要の発行、各種講座・体験学習の開設など、人々の生涯学習のニーズに応える社会教育施設として、その整備・運営の改善・充実を図って参りました。
博物館は、親しみやすく、分りやすい展示を工夫し、できるだけ多くの人々に、資料をご覧いただき、地域の歴史文化について理解を深め、文化の伝承と保存を行うことが目的ですが、今後は、学校教育との緊密な連携を図り、教育普及活動を積極的に推進する必要があります。

子供の時から、学習活動の中に博物館の活用が適切に位置付けられ、生涯にわたって楽しく学習できる場として、博物館を活用する素地を培っておくことは、極めて大切であります。そのために学校教育の中で、博物館を活用する機会を増やし、博物館の展示資料や施設を生かした問題解決学習や体験学習を通して、学習指導の効果を高めるともに博物館についての十分な理解を深めるよう努めることが重要であります。
小・中学校における博物館の効果的な活用を推進するために、これまで学校の教育活動に生かせる展示の企画・開発、学校に対する巡回展や資料の貸し出し、出前授業の実践、教員向けの講座の開催などの事業を行ってきましたが、今年度は、新たに「小学校における博物館学習指導の手引き」を作成いたしました。
これは、小学校の社会科や理科などの授業を進めるにあたり、博物館の資料をどのように活用したらよいか、その効果的な方法を示す手引書で、その内容は、「指導計画と博物館資料の対応一覧表」「資料解説∫博物館資料を使った指導の展開例」の3部から構成されており、本書を活用することにより、子供が興味を持って意欲的に学習し、地域の理解を深めるなど、学習指導の充実が期待されます。

また、本書は、平成14年度から全面実施を迎える、「総合的な学習の時間」の実践にあたり、博物館を活用した「地域や地域素材を取り上げた学習」「体験的・問題解決的な学習」の指導計画作成やその展開に役立っものと考えます。
各小・中学校の先生方が、本書を積極的に活用し、社会科、理科の授業はもとより、総合的な学習の時間でも、素晴らしい指導効果を挙げられるよう、切に望みます。
最後に、本書の作成にあたりご尽力いただいた、博学連携推進員の先生方、ご指導・ご支援をいただいた関係各位に、厚く御礼申し上げます。

平成13年2月
野馬追の里原町市立博物館館長
佐藤利郎

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野馬追の里 原町市立博物館の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。