おだか 通行手形 -009/014page
それを馬の背に打ちかけ、その馬を御小人総がかりで素手で捕える。荒れ狂う捍馬(かんば) を捕えることは危険を伴うもので瀕死(ひんし)の怪我(けが)を負った御小人には すかさず御神水をかけると、たちどころに蘇生(そせい)するという。
第一番に捕えた馬は、神馬として妙見社に奉納、他は駒ぜりを行い御祝儀相場として 数十万、数百万円でせり落とされ、観衆からの拍手喝采を浴びる。
この後、竹矢来の西隣の神社境内の原で、小高郷の騎馬武者による旗争奪戦が 行われ、七月二十二日から延々四日間に及ぶ「相馬野馬追祭」のすべての行事が 終わる。