おだかまちの文化財-002/012page

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大悲山の石仏(国指定 史跡)
 薬師堂石仏・阿弥陀堂石仏・観音堂石仏
大分県臼杵、栃木県大谷とあわせて日本三大磨崖仏と呼ばれる、小高町を代表する史跡
▲薬師堂石仏  
▲薬師堂石仏

薬師堂石仏・阿弥陀堂石仏・観音堂石仏からなる泉沢の石仏群は「大悲山の石仏」と呼ばれ親しまれています。
 最も残りの良い薬師堂石仏は間口約十五mの岩窟に六体の仏像が立体的に,線彫りで二体表現されています。高さは約二〜三mを計り、眼の前に立つと包みこまれるような感覚を覚えます。コバルトブルー・朱色・黄色の彩色が一部残っています。わずかに面影を残す阿弥陀堂石仏は薬師堂石仏の東側にあります。
 観音堂石仏は薬師堂石仏より北東のやや奥まった所にある大きな千手観音です。多くの部分が崩れていますが、高さは九mほどのもので、石仏としては全国でも最大級に位置づけられます。これらの石仏が作られた時期や製作者ははっきりしませんが、その表現方法などから平安時代の前半と推定されます。これほど古くて大きく、また美術的な価値のある石仏群は他に類を見ないことから国指定の史跡に指定されています。

▲観音堂石仏
▲観音堂石仏

▲薬師堂石仏復元想像図
▲薬師堂石仏復元想像図
(美術院国宝修理所作成)

▲観音堂石仏復元想像図
▲観音堂石仏復元想像図

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